「あたらしい」シリーズがCBTガイドライン対応!

『あたらしいシリーズ』はCBTガイドラインに対応しております(内科外科から公衆衛生まで全科目に対応!)。これまでも3年生や4年生でCBT対策に「あたらしい」シリーズをご利用いただいていた方が多かったですが、今回の対応により、真の意味で低学年のうちから国試まで一本化して学習をすすめることが可能になりました

「CBT対策のためだけに学習するとしたらオーバーワークなので後回しにしてよい」と思われるセクションに[⊿]マークが付きます。目次でも確認いただけますし、各セクションページでももちろん見られます。


CBT対策を当面のゴールとされている学習者の方は、[マークの付いている項目を飛ばして受講を進めて下さい。全科目の受講が完了したら、復習をしつつ、市販のCBT復元問題集等に取り組み、実戦力をつけていきます。

※練習問題は総合的なものも含まれるため、特にCBT用に分類はしていません。ポイントまとめ部分(穴埋めのある網掛けページ)とそれに紐付いた臨床像のみ対策しておけばCBT対策としては万全です。

CBT終了後、マークの付いている項目も含め、2周目のビデオ受講をします。medu4 SCHOOLの講座は「原則として1回のみビデオを視聴すればよい」というルールにしていますが、国試まで時間がまだあること、[⊿]マークの付いている項目を飛ばしたため知識が断片的になっている可能性が高いこと、など総合的に考え、再度イチから全講座を視聴し直すことを推奨します。このタイミングで練習問題にも貪欲に取り組みます。

5年生の3月までに2周目を完了し、6年生の4月からは3周目(このタイミングではもうビデオを視聴する必要はありません)として復習をしつつ、模試問題や最新の回数別過去問に取り組み、実戦力をつけていきます。「あたらしいシリーズを3周できれば怖いものは何もありません

CBT対策のみにターゲットを絞った「CBT対策講座」がこの世には存在するようです(medu4では作成していません)。コマ数を絞って、CBTガイドラインに掲載されている疾患のみピンポイントに対策することで確かに「分かった感」は出ます。が、CBTガイドラインは医師国家試験ガイドラインと大きく異なり、CBT対策専用に知識体系を構築してしまうと、CBT終了後に再度医師国家試験対策の知識体系を作り直さねばならない、2度手間が発生します。

※例えば、CBTは公衆衛生の統計分野にて「一元配置分散分析」や「多重ロジスティック回帰分析」といった非常に細かな知識を要求しています(それが実際に出題されるかは別として)。が、医師国家試験ではこれら事項が出題されたことは過去に一度もありません。一方、消化管疾患として大変有名な「食道アカラシア」はCBTガイドラインに含まれていません。CBT専属の対策をしていると、知識に偏りが出て、CBTだけはしのげても、その後の臨床実習、卒業試験、国家試験対策の観点からすると遅れをとってしまいます

※医師国家試験は研修医として臨床で活躍することを趣旨として作成されており、臨床的な良問が集まっています。が、CBTは基礎の先生方がメインでガイドライン等構築されているため、こうした齟齬は当然といえば当然です。90%以上の医学部生は臨床医への道を進むはずです。基礎が重要な事はもちろんですが、基礎領域をベースに学習体系を構築するのは残念ながら学習効率としては悪いと言わざるを得ません。

医学知識は非常に膨大で、すべてを覚え込むことは何十年勉強しても不可能です。それにも関わらず、「CBT用のテキスト」「医師国家試験用のテキストとバラバラに完成させるのは勉強法として筋がよくない。限りある時間、限りある暗記量、を別々の媒体に分散させてしまうわけですから。

以上の観点から、3〜4年生のうちに「あたらしい」シリーズを開始し、CBT対策として1周目、CBT後国試受験生になるまでに2周目、そして国試受験生になったら3周目、と同じテキストを繰り返し学習する勉強法をmedu4では推奨してきました。今回のCBTガイドライン対応により、こうした真に効果的な勉強法をさらに便利にすることができたことを嬉しく思っています。

CBTの出題形式は医師国家試験と同一(5択式で単問のほかに連問がある)ですので、日頃の学習はあたらしいシリーズのテキストに掲載されている国家試験の過去問(特に「臨床像」と設定された問題)を解くのでバッチリです。

が、CBT試験の少なくとも1〜2か月くらい前からは、しっかりと市販の復元問題集を解きましょう(vol.5と呼ばれる、最新の復元問題集が最も優先順位が高いです)。これにより、本番での得点力を高め、確実にCBTを突破して下さい。

各予備校の実施するCBT用の模擬試験を受けるのもよいかもしれません。とはいえ、1回の受験で十分でしょう。2回以上、模試を受ける必要はありません。

今回の対応は「とりあえず時間がないし、CBT突破のためだけに『あたらしい』シリーズをサクサクやりたい!」という方に向けたものです。時間がしっかりとあり、かつ意欲的な方はマークも含めて全て学習していただくに越したことはありません

また、つい最近、2年生から「medu4を受講したいけど2年生でついていけるか?」という問い合わせも受けました。「あたらしいシリーズは前提知識を一切必要としない講座ですので、どれほど低学年であっても受講可能です。どうせ将来、我が身に降り掛かってくること。早め早めに学習を完了させ、将来への投資をしましょう! 意欲的な諸君の参加をお待ちしています。

CBTガイドラインを全ページ精読して対応させましたが、完全とは言い切れない可能性があります。たとえば、「食道アカラシア」という記載はCBTガイドラインに存在しないため[⊿]マークを付けましたが、「嚥下困難」という項目は存在するため、このガイドライン下に出題される可能性はゼロとは言い切れないためです。

※ちなみにこれは医師国家試験でも全く同じです。近年、医師国家試験の難化に伴い、ガイドラインに1文字も記載がない疾患であっても「ここの症候に一応合致するから」といった理由で出題されることがあったりします。こうした理不尽はある意味仕方ないものと考え、あくまでスタンダードな学習を継続していくことを推奨しています。

こうした細かな点に神経質になりすぎると、何もかもすべてを勉強せねばならなくなり、特に初学者の方は頭がパンクしてしまいます。[マークをつけた項目はあくまで総合的観点からCBT段階では不要とmedu4が判断したもの、ととらえてください。

市販のCBT復元問題集(あくまで「復元」ですので、そのまま本番で出題されたかは誰もわかりません)ではmedu4テキストで[⊿]マークがついている項目も出題されている可能性があります。こうした細かな不一致は存在しうることをご理解の上、生産的に利用していただけますと幸いです。